11月の中国には避けて通れないイベント、ダブルイレブン(Double 11)があります。眼鏡店のプロモーションもこの日ばかりはかなり本気モードに。
たまたま11月に中国を訪れる旅行者は、これから紹介するコツを読んでから出かけましょう。
1. まず自分の度数が最新か確認する

処方箋の有効期限は国によって違います。
| 国・地域 | 処方箋の有効期限 |
|---|---|
| アメリカ | 1〜2年(州による) |
| イギリス | 2年 |
| オーストラリア | 2年 |
| 中国 | 法律上の決まりはないが、多くの店舗では2年以上前の処方箋だと再測定をすすめられる |
おすすめ:ダブルイレブンで注文する前に、少なくとも直近6ヶ月以内の有効な処方箋を持っているか確認。もし持っていなければ、中国の眼鏡城やほとんどの眼鏡店は無料の専門視力測定をやっています(20分程度で中国語の測定データ用紙が出ます)。新しい測定データを手に入れてから注文するのが、どんなセールより確実です。視力測定の流れはGetting Glasses in Chinaのメガネ作成フローの測定ガイドを参照。バイリンガル注文カードで中国語の専門用紙カードを作って、店員に見せることもできます。
2. レンズのスペックを読めるようにする
屈折率:1.50/1.56は弱度数向け、1.60/1.67は中・強度数向け、1.74は強度数(-6.00以上)向けです。格安セットの「1.60」が1.56の偽装だった場合、強度数の人がかけると明らかに分厚く重くなります。
コーティング:耐傷コート、ブルーライトカット、防曇コート、防汚コート――コーティングの種類で原価は数十元〜数百元の差がつきます。セール品はだいたい「ベーシック耐傷コート」で、防曇・防汚といった体験型機能はほぼ入っていません。
ブランド:Zeiss、Essilor、Hoya、Nikonといったブランドレンズは完全な偽造防止システムを持っています。ノーブランド・雑魚レンズには照会コードがなく、品質は運頼みです。
失敗しないコツ:注文時に次の3つを必ず確認――ブランド(偽造防止コードの有無)、屈折率(注文に明記)、コーティングの種類。商品ページに書かれていない約束は、全部「ない」ものと思ってください。ダブルイレブンは「在庫処分+販売数稼ぎ」で、格安品のレンズ仕様はたいていベーシック版。高級レンズが拾えるとは期待しないこと。
3. レンズの真贋
レンズは注文全体の中でもっとも偽造されやすいパーツです。偽造防止コードの初回照会で真贋を見分けられます。
- 正規ブランドレンズ(Zeiss/Essilor/Hoya/Nikon)のパッケージにはスクラッチ式の偽造防止コードがついています。
- 削って → WeChatでQR読み取り、またはブランド公式サイトに入力 → 結果は必ず「初回照会」と表示されなければなりません。
- 「このコードは既に照会済み」と出たら――その場で受け取り拒否・返品。再生レンズ・横流し品・偽物の証拠です。
- 開封するときは自分で開けること。配送員・店員の目の前で、「開封済み」のレンズを混ぜられないように。
ほかに:Zeissはレンズを強い光で斜めから照らすとレーザーの「Z」マークが見え、Essilorはレンズに息を吹きかけると「Crizal」の文字が浮かびます(曇りマーク)。レンズのパッケージ番号、レーザーマーク、保証書番号の3つが一致して初めて本物です。完全な流れはレンズ真贋4ステップ検証を参照。
注意:横流しレンズ(地域をまたいで販売され、偽造防止コードが削られたもの)は値段が安い代わりに公式アフターなし。保証は実質ゼロで、コートが剥がれても誰も面倒を見てくれません。ダブルイレブンの特価品にはこの手の商品がけっこう混ざっているので、偽造防止コードが削られているものには一切手を出さないでください。
4. アフタールール

これが多くの買い物客がもっとも踏みやすい落とし穴です。度数入りレンズはオーダーメイド商品なので、中国の「7日間理由なし返品」は適用されません――洋服やスマホとはまったく違う、という点を覚えておいてください。
- オーダーの処方メガネ:初期不良(度数の加工ミス、レンズ欠陥、コート剥がれ)を除き、返品・交換不可。
- フレーム(レンズ未作成):多くは7日間理由なし返品可。ただし保護フィルムを剥がしたり、かけた跡があるものは除く。
- 初期不良:加工ミスは無料で再作成、レンズ欠陥は無料で交換、偽物は全額返金――これらはあなたの当然の権利で、ダブルイレブンであっても値引きされません。
失敗しないコツ:注文前に商品ページのアフターポリシーをスクショ(「オーダーメイド商品は返品交換不可」の文字があるか)。商品が届いたら当日2〜3時間かけてみる――めまい、物の歪み、明らかな不快感があればすぐカスタマーに連絡してアフターを起動。出国前日に気づいても、返品する時間が残っていません。
5. 値段比較――「値上げ後の割引」が普通だと知っておく

ダブルイレブンの「定価」はあまり信用できません。多くの店舗が2週間前に30〜50%値上げして、ダブルイレブン当日に「投げ売り価格」にする手法を使い、実際の手取り価格が普段より高いこともざらです。
失敗しないコツ:
- ダブルイレブン価格を街の眼鏡城の最安値と比べる。中国眼鏡市場の相場観:普通の単焦点レンズ ¥100〜300、ブランドレンズ ¥300〜1500、フレーム ¥50〜500(Danyangならもっと安い)。ダブルイレブンの「投げ売り価格」が街の実店舗より高ければ、ネットで買う意味なし。各都市の眼鏡価格相場に参考価格帯をまとめています。
6. 配送時間を多めに見積もる
- ダブルイレブン期間中は配送が全国的にパンクし、普段2日の荷物が5〜7日かかることも。
- メガネをホテル宛てに送る場合、ホテルでの受け取り代行が必要(多くは対応可だが、事前確認をおすすめ)。
どうするか:
- 時間計算:注文日+7日 < 出国日になる分だけ注文。
- JD直営(配送が最速、翌日/当日着)> Tmall旗艦店(3日程度)> サードパーティ店(検討外)。
- 送り先はホテルか眼鏡城近くの受け取り所を選択。
- 注文後は毎日配送状況をチェックし、届いたらすぐ検品・試着して、アフター時間を多めに確保。
ネット購入・ホテル受け取り・返品の完全な流れはオンライン購入ガイドに詳しく書いているので、注文前に一度読んでおくのがおすすめです。
7. ダブルイレブンのタイムラインを読む
ダブルイレブンは店舗が4つのフェーズで売り出し、各段階で値段も売り方も違います。
| フェーズ | 時期(目安) | 売り方 | 眼鏡カテゴリの特徴 |
|---|---|---|---|
| 予約販売期間 | 10月下旬〜 | デポジットで割引を確保 | 人気フレームは予約価格が安いが、発送が遅い。オーダーメイドメガネは順番が後回し |
| プレ熱気期間 | 11月1〜10日 | クーポン取得、カート追加 | 価格はダブルイレブンに近く、一部店舗は「早く買えば早く発送」 |
| 本番期間 | 11月11日当日 | 全店最安値 | もっとも安いが、配送はもっとも渋滞 |
| アフターセール期間 | 11月12〜15日 | 在庫補充・売り尽くし | 一部モデルの価格は戻り、配送も正常化 |
旅行者へのアドバイス:
- 旅程が11月にかかるなら、できるだけ在庫品を買って予約販売を避ける――予約のオーダーメイドメガネは11月末発送になることも。
- アフター期間(12〜15日)がいちばんの狙い目:値段はダブルイレブンとほぼ同じ、配送ピークは過ぎていて受け取りが早い。
- 「11.1オープニングセール」(11月1日の第一波)をチェック――多くの店舗がこの日の価格をダブルイレブン並みに設定している一方、注文数が少なく配送が早い。旅程がタイトな旅行者は、11月1〜5日に注文するほうが、11月11日をじっと待つより賢い選択です。
8. 淘宝 vs JD.com、ルールが違う
| 比較項目 | 淘宝/Tmall | JD.com |
|---|---|---|
| 公式眼鏡店 | ブランド旗艦店(Tmall) | ブランド旗艦店 + JD直営 |
| 配送スピード | 3〜5日(ダブルイレブン期間は7日以上も) | 翌日/当日着(大都市) |
| 国際カード決済 | Alipayに国際カードを紐づけて使用可 | 直営部門は国際カード対応 |
| アフター | プラットフォーム介入、流れが長め | 集荷に来てくれる、返金が早い |
| オーダーメイドメガネのアフター | ブランドポリシーに従う | ブランドポリシーに従う |
| ダブルイレブン価格 | クーポン多数、仕組みが複雑 | 直接値下げが中心 |
結論:旅行者がメガネを買うならJD直営優先――配送が早い(出国前の保険になる)、アフターがシンプル(集荷に来てくれる)、値段がストレート。淘宝は時間をかけて値段比較したい人向けです。
9. 偽造防止検証
眼鏡業界共通の偽造防止検証スタンダード:
Step 1:パッケージを見る
正規ブランドレンズのパッケージはメーカー封印され、偽造防止シールも無傷。開封済み、シールに二度貼りの跡がある――受け取り拒否。
Step 2:レーザーマークを確認
– Zeiss:レンズの縁を強い光で斜めから照らすと、極小の「Z」レーザーマークが見える。
– Essilor:レンズに息を吹きかけると「Crizal」の文字が浮かぶ(曇りが引くと消える)。
– Hoya/Nikon:レンズの縁にブランドの微細刻印がある。
Step 3:偽造防止コードをスキャン
コーティングを削って → WeChat「スキャン」またはブランド公式サイトに入力 → 結果は必ず「初回照会」と表示されなければなりません。「既に照会済み」と出たら=再生品・横流し品・偽物。即返品。
Step 4:3コード照合
レンズのパッケージ番号、レンズのレーザーマーク、保証書番号が3つとも一致。ひとつでも一致しなければ、レンズの出どころに疑いあり。
補足:ブランドの400番カスタマーに電話すれば授权店を照会できます――Zeiss 400-820-0901、Essilor 400-820-6868、Hoya 400-820-8866、Nikon 400-820-0608。ダブルイレブンは注文が多いので、偽造防止チェックは自分の手で確実に。
よくある質問:
Q1:ダブルイレブンで買うレンズは普段と品質が違う?
正規ルートなら違いはありません。同じブランド・同じ型番なら、ネットも実店舗も出どころは同じ。ただし格安ノーブランドはダブルイレブンに在庫処分品(長期保管でコート劣化、光線透過率低下)が混ざることがあります――だからブランド正規品+偽造防止検証を優先して、「無名3点セット」には手を出さないこと。
Q2:海外にいても中国のダブルイレブンに参加できる?
できますが、3つの壁があります:①中国国内の受け取り住所が必要(ホテル・知人宅・転送倉庫);②支払いはAlipay/WeChatに国際カードを紐づけるか、代理支払いを頼む;③返品・交換は中国国内でしかできないので、出国後はアフターが実質効きません。だから:中国にいる間に注文して受け取るのがいちばん良い方法です。
Q3:ダブルイレブンでフレームだけ買ってレンズは作らないのはおトク?
おトクです。これがダブルイレブンでもっとも買う価値のある部分。 ブランドフレームの割引は本物で、オーダーメイドではないので返品可、度数も関係なし。買って自国に持ち帰ってからレンズを入れてもいいし、中国の眼鏡城で作っても(¥100〜300)、どちらも節約ルートです。
Q4:ダブルイレブンの「2つ買うと1つタダ」メガネは参加する価値ある?
近視のオーダーメイドメガネにはおすすめしません――3つとも同じ度数にするの?別々の度数レンズは返品不可で、つまり2つ買って抱えるだけになります。度なしメガネ・サングラス類なら参加OK(オーダーメイドではないので返品可)。ただし、デザインが本当に全部かけるかどうかは先に確認を。
Q5:ダブルイレブン期間中に街の眼鏡城で買うと、「ネットセール」の影響はある?
いいえ。街の眼鏡城の値段はダブルイレブンにほとんど連動しません――もともと「年間を通じた卸売価格」でやっていて、店頭小売価格は常にネットの「セール価格」より安いくらいです。ダブルイレブンが街の眼鏡城に与える唯一の影響は客が増えること(値段を比較して実店舗に流れてくる人がいる)で、作成待ちの行列が長くなります。だからダブルイレブン期間中に眼鏡城に行くなら、平日の朝を選んでください(「いつ行くといちばん時間が節約できる?」の記事を参照)。
最後に:ダブルイレブンは結局、買う価値ある?
結論:
フレーム(レンズなし):買い。ダブルイレブンのフレーム割引は本物で、ブランド公式旗艦店で買えば、合わなければ返品できます。
度付きメガネ:新しい処方箋+十分な時間があるかどうかで決めてください。処方箋があって、旅程が10日以上あって、高級レンズにこだわらないなら――買ってOK。ただし真贋検証とアフターチェックは省略しないこと。新しい処方箋がない、時間がタイト――買わないで、街の眼鏡城へ。中国の眼鏡城の在庫品価格はダブルイレブンのセール価格より安いこともざらで、しかも45分〜2時間で受け取れる。その場で測定、その場で試着、全部その場で解決できます。
メガネ作りの旅程をどう組むといちばん時間が節約できるか、どの都市の眼鏡城が安心かは、購入先マップと当日受け取りガイドの2ページで十分判断できます。ダブルイレブンのお得は活用していい。ただし、数十元節約しただけで、かけるとめまいがするメガネを掴まされることのないように。